石の家 32話:Dreams Come True.第2章-3
2004/02/29 Written by サエ

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シェリンダはこれ見よがしに、
にわかヒーローとなったアニキと腕なんて組んでみたりする。
これだけの美少女の中から、
アニキの相手としてイデアの指名を得たのはなのだ!!
と露骨に自慢げな顔つきである。
・・・また後でシメられなければ良いが・・・(汗)
イデアは、そんな女子の争いを他所に
じっとアニキの目を見つめた。

わかっていますよ、シューイン。
もう充分楽しんだでしょう・・・
うっ・・・・・・でも、折角、出られたのに!?
『彼女』がいれば、彼方も寂しくないでしょう・・・?

イデアはシェリンダにドレスフィアを装備させた。
その瞬間、教室中にどよめきが広がる!!
何故ならそこに現われたのは正真正銘、歌姫の
小林幸子だったからである。
紅白で、毎年毎年、超大掛かりな舞台を作りその割りに
本番でかならず失敗する、伝説の電飾衣装を身に纏っていた。
シェリンダ=小林は、意外と小節を利かせた声で
演歌を熱唱しはじめたのであった。
子供達は、電飾の飾りをいじったり抜いたり
孔雀の羽を触ったりと大騒ぎである。
一方のアニキ・・・いや、シューインは・・・
『彼女』が現われるのをジッと待っていた。

・・・・・・レン・・・・・・
君がいてくれるなら、俺、寂しくないよ・・・・・・

アニキの前に、朧のような幽体のシューインが現われた。
シューインの姿を認識できているのは
イデア、エーコ、シヴァ、そしてティナだけのようだ。
すると・・・・・・

・・・・・・いやっ。
へっ・・・?
嫌よ!嫌ったら嫌!!
ええっ!?
こんな子を媒体にするなんて、ご免だわっ!
それならこのままスフィアの中で眠ってる方がマシだっての!
レン!?

レーーーン!!


しかし、それ以降レンからの返事は全く返ってこなくなってしまった。
シューインはよっぼどショックだったのか
アニキの体に戻る事無く、
幽体のまま教室から飛び出してしまったのだった。

イデア「あら・・・こんなつもりではなかったのに・・・」
エーコ「エーコに任せておいて!」
ティナ「私たちも行ってきます。」

シューインは無事レンと再会出来るのだろうか・・・
【「Dreams Come True.第3章」へと続く】

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