石の家 33話:Dreams Come True.第3章-1
直前の画面に戻る2004/03/01 Written by サエ

1 / 2 次のページ ►

第1章:人の考えている事をスフィアに投射する装置を発明したシンラ君。
ところが実験を繰り返している内に、そのスフィアは壊れてしまった・・・

第2章:実験装置が壊れたのをきっかけに、ティーダの中で眠っていたシューインは
アニキに乗り移って学園生活を満喫しはじめる。しかしイデアに看破され
レンと引き合わせる代わりにアニキの心を開放するよう諭されたのだが・・・


シューインはビサイドの海岸で一人泣き崩れていた。
後から追いかけてきたエーコ達は
そんなシューインの隣に座って彼が落ち着くのをジッと待っていた。

シューイン「くすん・・・はっ、お前は・・・」
エーコ「そうよ、あなたに負けた召喚講師よ!」
シューイン「あの時は悪かったな。」
「お前、俺の正体に勘付きそうだったからさ・・・」
ティナ「ねぇ、レンってあなたの彼女?」
シューイン「うん。そりゃもう、絶世の美少女でさ!」
「俺の自慢の彼女・・・なのに・・・」
「なんで出て来てくれないんだよぉ〜〜!?」

そしてまたもや泣き崩れるシューイン。
エーコは自分の腕の見せ所なのだわ〜〜と、
思わず張り切ってしまった程だ。

ティナ「シェリンダが原因なのかな?」
エーコ「そうねぇ、どうして彼女が選ばれたのかしらん?」
シヴァ「ああ、それならイデア様が仰ってました。」
「媒体にするには、隙がなければ憑依できないと。」
シューイン「そうなんだ。だからこそ、俺もアニキって奴を利用したんだ。」

光の家の生徒達は美少女揃いだ。
誰が選ばれても
レンが納得するだけの素質も備えている。
だがしかし、そんな彼女達がドレスフィアを使用しても
レン本人が表へ出る事はできない。
それには、レンが支配できるぐらい媒体となる子供が
隙を持っていなければならないのだ。
イデアは単純に、レンが苦労せずに表へ出られる子を指名したに過ぎない。
まさか不・美少女であることに
レンがあそこまで拒絶反応を示すとは思いもしなかったのである。

シヴァ「貴方はその点、アニキ君を完璧に支配してましたねぇ。」
「おかげで私まで召喚されてしまいましたわ。」
シューイン「ふふん♪ま、アイツが以前大失敗やらかしたみたいだし。」
「少しはいい目を味合わせてやろうと思ってさ。」
レン「あ〜ら、そうかしら?」
「美味しい思いは自分がしたんじゃないの?」
シューイン「!!れ、レン!?」

皆の後ろに、いつの間にか仁王立ちしたレンが立っていた。
彼女の傍にはイデアが寄り添い、例のドレスフィアを握っていた。
とはいえ、別に歌姫の格好にはなっていない。
イデアの強力な魔力により、レンだけを具現化できたのであろう。

イデア「ごめんなさいね、最初からこうすれば良かったかしら。」

1 / 2 次のページ ► ページトップ▲

inserted by FC2 system