石の家 32話:Dreams Come True.第2章-3
2004/02/29 Written by サエ

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シヴァ「私は彼に完璧に使役されました。」
エーコ「そして・・・エーコは不意打ち喰らったのだわ。」

魔法・召喚の講義の時ー
アニキの見事な召喚の腕前に、女子が歓声を挙げた時。
エーコだけは、シヴァの微妙な表情に気付いたのである。

気をつけて・・・・・・

声にならないシヴァの波動をキャッチしたエーコは
さりげなくアニキに問い正そうとした所
いきなりエーコの角を握られ、
彼のパワーをモロに受けてしまったのである。
アニキは誰にも見られないようにしていたので
他の女子は、何故エーコが倒れたのかわからなかった。
逆に、倒れたエーコを背負って保健室へと向かったアニキを見て
より一掃彼の男らしさに惚れこんでいたのである。
今や教室では王様状態のアニキなのであった!!


エーコ「イデアさん、アニキ君は・・・・・・」
「ううん、『アニキ君の振り』をしているのは一体『誰』ですか!?」
イデア「こんな事があるとは・・・恐らく、ティーダの中で眠っていたのでしょう。」
「『彼』は、『シューイン』です。」

シンラ君の発明装置をティーダに装着した時、
ティーダの中に棲んでいたシューインがスフィアに現れたのだ。
しかし、彼を収め切れずにスフィアはそのまま砕け散ってしまった。
その衝撃で、シューインはティーダから乖離したのである。

今まで、純粋なティーダの『中』にいる限り、
シューインはただの傍観者であった。
よく食べよく学びよく遊ぶティーダは健全そのものであり
シューインが付け入る隙は微塵もなかったため
彼はティーダを通して漠然と世界を眺めていただけだった。
そんなティーダから抜け出したシューインは
アニキに「洞窟の悪夢」を見せることで彼の心を乗っ取り、
自分の新たな媒介としたのだった。

イデア「あの子も・・・この学園で遊びたかったのでしょう。」
シヴァ「でもこのままではアニキ君は?」
イデア「シューインに吸収されてしまう怖れもあります。」
エーコ「どうしよう〜!?」
イデア「やっぱり、頼みの綱はこれですね。」

イデアはシドから預かった、あのスフィアを握っていた。
三人、頷きあって教室へと入っていく。

イデア「さぁさぁ皆、席に座って。」
「さてシンラ君。彼方が発明したスフィア、借りてきましたよ。」
シンラ「でも、それ作動しないし・・・。」
イデア「これはね、残念ながら女の子じゃないと駄目なのよ。」
「アニキ君、前へ。そして・・・シェリンダ、貴女も前へきて頂戴。」

女子から一斉にブーイングがあがる・・・!!

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