石の家 44話:約束の夢.2
2004/03/12 Written by サエ

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イデア「皆、おはようございます。」
子供達「おはよーーございまーーーすっ!!」
イデア「今日からまた新しいお友達が増えます。仲良くしてね。」

子供達は、やはり・・・と頷きあっていた。
と、いうことは、女の子だろうか?
イデアが転校生を呼ぶと、階段上の扉からその子供―――
いや、子供達が降りてきた。
男の子と女の子だ!
子供達はその二人を見た瞬間、大騒ぎになった!!

ギップル「あの、スフィアに映ってた女の子か!?」
シンラ「よく似てるし・・・」
バラライ「あれって昔のスフィアだったよね?」
ヌージ「それなら同一人物・・・とは違う・・・のか?」
シンラ「・・・・・・僕、まだ子供だし。」
ジタン「まぁまぁ!美しいお友達が増えたんだから気にしない!」

全くだ。
男子は、あのスフィアで見かけた子と生き写しの美少女を
ボーーーっとしながら見つめたのであった。
一方、女子の反応はというと
ティーダにそっくりの少年を見てこれまた大騒ぎをしていた。
一体、どういう関係なのか?

ツォン「静粛に静粛に、せいーーーしゅくにっ!!」
「自己紹介してもらいますから、静かにっ!」
レン「こ、こんにちは・・・レン、です。」
「ザナルカンドから来ました。」
シューイン「俺は、シューイン!」
「同じく、ザナルカンド出身で・・・・・・」

俺の弟だーーー!

遅れて入ってきたティーダが
興奮気味に声高々にそう宣言したものだから
子供達は驚いて後ろを振り返った!
そこには目を真っ赤に腫らしたティーダと
恥ずかしそうに頭をポリポリ掻くジェクトがいた。

ティーダ「シューイン!!」
シューイン「ティーダ・・・兄さん!!」

感動の兄弟ご対面シーンだ!
皆の前で、抱き合って喜ぶティーダとシューイン・・・。

イデア「シューイン君は、ティーダ君の双子の弟です。」
「今までとある事情で、別々に暮らしていましたが・・・」
「皆、仲良くしてくれますか?」
子供達「はーーーーい!!」

ティーダにまさか双子の弟がいたとは・・・!?
だが二人のクリソツ具合から、それは納得できる。
もっとも一番驚いたのは、
実はジェクトであったことは言うまでもない。

ジェクトが、トーナメントの為にザナルカンドへ帰省してみると
自宅にシューインとレンがいたのだ。
シューインによると、今まで母方に育てられていたらしい。
その母が亡くなり、父の元を訪れたのだと説明されたのだ。
ティーダと生き写しのその顔が
ジェクトの息子である何よりの証拠だった。

シューイン「母は・・・生まれた双子を見て、」
「せめて一人は手元に残したいと思ったそうです。」
ジェクト「そ、そうだったのか・・・・・・」
「(・・・で、その時の相手って・・・誰だったっけ・・・)」
シューイン「今更、あなたの元を訪れるのも恥ずかしかったのですが。」
「せめて一言・・・・・・父さん、って・・・・・・」←涙ぐむ
ジェクト「そんな、水臭ぇ〜こと言うなって!」
「俺達ゃ正真正銘の親子なんだからな!がっはっは!!」
「・・・で、その隣の女の子は・・・?」
シューイン「あ、レンと言います。俺の、その・・・(モジモジ)」
ジェクト「おおっ?さすが俺様の息子だー!目が高い!!」

こうして、無事、ジェクトの家に潜り込むことに成功した二人。
かと言って、
これからジェクト一人で面倒をみていくことが大変な事も
イデアの計算のうちだ。
その日のうちに、直ぐにジェクトから
この二人も学園に入れてくれないかと連絡があったのだった。
勿論、快諾するイデア。

イデア「皆、私の可愛い子供達です。」
「責任をもってお預かりしますよ。」
ジェクト「ティーダにはよ、俺から直接説明してぇ〜んだけど。」
イデア「わかりました。」
「こちらへ戻ってくる時、海岸までお届けします。」

こうしてようやく、
レンとシューインは 学園に入学することが出来たのであった。

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