石の家 13話:悪魔の花嫁.2(運動会編・その2)
2004/01/23 Written by サエ

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ツォン「一体何事ですか?」
メイチェン「あ、これはお騒がせしまして・・・」
ベアトリクス「シェリンダ!いい加減にしなさい!!」
ツォン「・・・・・・」
「・・・・・・」
「何か、お困りごとですか?(むふーむふーむふー)」
「私に出来ること、ありませんか?」
メイチェン「この子が競技に参加したいと言っておりましてなぁ。」
ツォン「貴女もですか?」
ベアトリクス「わ、わたしは・・・そりゃ、遊べるなら・・・(モジモジ)」
ツォン「お任せください、私は当学園の副責任者です!」
「是非是非、ご参加ください!!」

メイチェン達はこうしてタダで運動会へ入場することが出来た。
売り上げをかっぱわれたオオアカ屋が影で悔し涙を流す。
ツォンに連れられて、
メイチェン達は 堂々とイデア達がいる特別控えテントまでやってきた。

ルールー「あら、可愛いお客さん達ね。」
ツォン「さ、君たちはお友達と遊んできてもいいよ。」
二人「はい!わーーい!!」
イデア「あら、あなたは・・・メイチェン殿では。」
メイチェン「はいなぁ〜、いかにもアタシはメイチェンです。」
ワッカ「おお、あの放浪の歴史研究家殿ですか。」
イデア「今も旅をされているのですか?」
メイチェン「ですが今は気軽な一人旅というわけでもありませんでして。」
「若い娘二人連れでは、疲れもたまりましてなぁ。」
ツォン「・・・・・・(むふーむふーむふー)」
「いかがです、この際、当学園にこられては!?」
イデア「そうですわね。是非、世界の歴史を子供達に語って欲しいですわ。」
メイチェン「ほほう・・・子供達に、ですか・・・」

世界を旅し、色々な知識を得たメイチェン。
彼はそれを語ることが生き甲斐であった。
しかし、今、その話に耳を傾けてくれるのはベアトリクスだけ。
シェリンダは僧官としてはその片鱗を見せるものの
歴史の時間ともなると一人、異界へと旅立ってしまう・・・
あのたくさんの聴衆(子供)を前に、
是非、自分の知識を語り明かしてみたい・・・

ツォン「あの子達も勿論、当学園で責任を持ってお預かりいたしますっ!!」
「ねっ、いいですよねっ、イデアさん!?」
イデア「(くす)そうですわね・・・」
「メイチェン先生の講義を全員が受けられるならば。」
メイチェン「アタシはもちろん、いいですとも。」
ツォン「それでは早速、皆に紹介してきますねっ!!」

ツォンの走り去る姿は、
嬉しさで背中に翼が生えたかのように軽やかだった。
棚ボタ的に彼の理想とする花嫁候補が増えたのだから無理もない。
これからのベアトリクス(とついでにシェリンダ)に幸あれ。

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