石の家 46話:うれしい!たのしい!大好き!.1
直前の画面に戻る2004/03/15 Written by ノア

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ソーンとゾーンは、オダイン博士の命令で
倉庫化してしまった数あるガラクタ部屋のひとつの掃除をはじめた。
広々としているはずの部屋も、
所狭しと積まれた発明品やらその部品のせいで足の踏み場もない。
これら全部作るのに、一体どれくらいの予算を使ったのだろうかと、
想像するだけでも空恐ろしいのだが
天才でもあり変人でもあるオダインだけに
金の使い方もとても余人には考えられないようなことをする。
所詮自分たちでは推し量れないと、
地道に片づけを始めたのであった。

この掃除にはしかし多大なる利点がある。
オダイン博士にとっては
不必要なものが保管(廃棄ともいう)されているだけなので
双子が欲しいものがあれば好きにしていいと言われているからだ。
二人には、部屋にあるものはどれもが宝物に見える!!
電源を必要としないCDプレーヤーや
小さい鏡とテレビが一体化しているようなもの、
開けるたびに流れるメロディーが違うオルゴールを見つけた時などは、
双子はお互い譲らず喧嘩を始める始末・・・。

そうこうしているうちに、
放置された発明品の中から無線機とそのモニターらしきものを見つけ
とりあえずそれぞれの電源を入れてみる二人。

ソーン「・・・無線機は壊れてるようでおじゃる。」
ゾーン「モニターも・・・んん?!」


レン『初めまして、レンです♪』

突然そのモニター画面に、見たこともない美少女が映り
二人にお辞儀をしてきた。
ソーンとゾーンも慌ててお辞儀をする。
無線機と思っていたのはどうやら音声を拾う機械らしく
レンと名乗った美少女の声はそこから聞こえてきた。

ギルガメッシュ『こらまた、えらいベッピンさんや!よろしゅうなぁ〜!』
レン『すごいなぁ・・・話すチョコボなんて・・・』
エーコ『オダインちゃんが作ったようよ。』
ゾーン「エーコちゃんでごじゃる!」

画面が少し左に動き、
こっちを覗き込む形でエーコのアップが映ったのである。

ユウナレスカ『ギルちゃん、ギルちゃん♪これ食べる?』

今度は右側にカメラがゆっくりと動き
プリンをスプーンにすくって画面に差し出している、
ユウナレスカがアップで映っていた。
ソーンもつられて思わず、アーンと口を開けている。
画面の下のほうに、黄色い羽毛らしきものが
右に左に振られているのが見えた。

ギルガメッシュ『あかんあかん、わて、固形物は食べられへんねん。』

どうやら、チョコボの振った手が画面に映っていたらしい。

ソーン「思い出したでおじゃる・・・」
ゾーン「あのときのチョコボでごじゃる・・・」

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