石の家 26話:LONG BEACH NIGHTMARE(開校編・その2)
直前の画面に戻る2004/02/22 Written by サエ

早朝から子供達を伴って、
マラソンに励むワッカコーチがそこにはいた。
ジェクトに負けないため、
ぷにぷにした体を元に戻そうと始めたマラソンであったが
自主訓練を早朝に行っている子供達もいたため
今では一緒にマラソンをするのが日課になっている。
ゴール地点の海岸に到着すると、ブリッツも教えてもらえるので
子供達も必死についてくる。
今日の参加者は、ギップル・アニキ・ダチ・シンラそしてリュック。
ん、アルベド限定だったのか?

ギップル「とうちゃ〜〜く!」
アニキ「はぁはぁ・・・(くっ、また、負けた・・・)」
リュック「あ、あれっ!?」
ワッカ「ん、どうした・・・んんっ!?」
シンラ「なんだか、凄いことになってるし。」

そうそこは、本当に凄いことになっていた!!
見慣れたビサイドの美しい白浜には、ありとあらゆる建機類が並べられ
桟橋の拡張工事が行われていたからである。
トンカチを振るっているのは、
ワッカのかつての元同僚ビサイド・オーラカの面々である。
彼らはブリッツ引退後、キーリカを復興させたその腕を見込まれ
全員が大工に転職し生計を立てていたのだ。
総出で仕事に励んでいる現場を見るのは、
実に久しぶりであった。

ワッカ「おっ、おい、一体どうしたんだ!?」
レッティ「俺達、デカイ仕事が入ったんだ!」
ダット「ここに『ビサイド・ガーデン』が開校するんだ。」
ボッツ「ガーデン樣々、だよな。」
ワッカ「・・・そう言えば、長老様がそんなこと言ってたような・・・」

昨晩、確かにビサイドの長老がワッカ邸を訪れ
ここにもう一つ学校が移転してくることを知らされていたのだ。
石・光の家に入学させたい親が各地から日参するものの
残念ながらここは選ばれた子供達しか入学できない。
イデアにしてみても心苦しいことではあったのだが。
そんなところへ、
どんな子供達でも受け入れたいと申し出る学校が現れたのだ。
「元気があれば何でも出来る!」がモットーで
入学資格に全く制限はないそうだ。
ビサイドの美しい海岸景色を損なうことなく、
立派な校舎を作るという条件で
長老はその学園にも営業許可を出したらしい。
・・・しかしワッカはその時、学校が出来る話よりも
長老の身なりがやけに成金趣味になっていたことの方に
気を取られていた事を思い出していた・・・。

子供達は珍しそうに建築現場を見てまわっていた。
シンラは、ふと手にした建築図面を見て
興奮気味に声をあげた。

シンラ「こ、これ、凄い学園だし!?」
アニキ「そうなのか?」
シンラ「水陸兼用で、しかも移動式だし!!」
ギップル「すげーー!?」
リュック「空も飛べるかもしれないね〜?」
ダチ「一体、誰が・・・・・・んっ!?」
全員「あれれっ!?」

子供達が驚くのも無理はない、建築図面の施主の名前として
『シド』とはっきり記されていたからだ。

リュック「お、親父がぁ〜〜〜?」
アニキ「まさか・・・!?」
シンラ「ありえないし・・・。」

「シド学園長はシド先生とは別人ですぞ。」

皆の後ろから甲高い声で返事が返ってきた。
そこには

ワッカ「!!!」
「ま、マイカ総老師!?イデアさんまで・・・」

慌てて子供達にもエボン式お辞儀をさせる。
マイカ総老師はイデア、ツォンに連れられて
建築現場の視察にきたようだった。
終始、ニコヤカなマイカ総老師・・・それも当然だろう。
彼の目当ても、イデアその人だからである。
シド学園長とオダインはそれを察知して
彼もビサイド・ガーデンの共同経営者として名を連ねていたのである。
教授としてのポストも用意されているので
何の気兼ねもなく、
こうしてビサイドへやってこれるようになったのだ。

イデア「ワッカさん、そういう事ですので・・・」
「よろしくお願いします。」
ワッカ「は、はぁ。」
マイカ「では今後の両校の交流についてじっくり話し合いましょうぞ!」

マイカ総老師は恭しくイデアの手を取ると
村へと戻っていった。
ビサイド・ガーデン開校まで、あと少し!

ページトップ▲

inserted by FC2 system