石の家 25話:RETURN OF THE JEDI(開校編・その1)
直前の画面に戻る2004/02/17 Written by サエ

ソーン「怖いでおじゃる〜〜?!」
ゾーン「恐いでごじゃる〜〜!?」

愉快な2人組はあわわわわ・・・と
客へ出すはずのお茶やお茶菓子をお盆にのせたまま
オダイン魔法研究所をジタバタドタバタと走り回っていた。

オダイン「こら!!早くもってくるでおじゃる!」
「のどが渇いたのでおじゃる!!」

待ちきれなくなったオダインの怒声が
スピーカーから流れてきて
2人は渋々嫌々、お茶を出しに行ったので
ごじゃる・・・。

ソーン「(ブルブルブル・・・)粗茶でおじゃる・・・」
ゾーン「(プルプルプル・・・)菓子でごじゃる・・・」

オダイン博士は、
温厚なシュミ族の中でも変り種と後ろ指を指されている
ノーグと商談中であった。

ノーグ「フシュルフルル・・・わじ、は、腹が、減っだ・・・」

ノーグの巨大な指が双子をムンズと掴みかかった時
今までそこにいたことにさえ気付かなかった
さえない眼鏡をかけた小太りの中年男が
懐から黄金カエルを取り出しノーグに手渡した。

「これで、しばらく満たされるでしょう。」

それはなんと、イデアの元夫・シド学園長であった。
ノーグは愉快な2人組のことなぞ忘れて
黄金カエルを夢中で貪りはじめる。

ソーン「た、助かったのでおじゃる〜〜!」
ゾーン「い、生き延びたのでごじゃる〜!」
オダイン「お前達も、そこで話を聞くでおじゃる!」
「これから我等は学園経営に参加するのでおじゃる!!」
双子「いいっ!?」
オダイン「ここにおられるわ、彼の有名なSeeDの経営者でおじゃる。」
「これから新天地に分校を開設するのでおじゃる。」
シド学園長「今こそビサイドに建設する時がやってきたのですっ!」
「生徒はまだ、少数しか集まっていませんが・・・」
オダイン「問題ないのでおじゃる!」
「質にも量にもちっとも拘らないのでおじゃる!!」
「オダインは、エーコたんが欲しいのでおじゃる!!」
シド学園長「わたしは愛妻を取り戻したいのです・・・」
「(むふーむふーむふー)」

オダインは、シェリンダとの裏取引により
エーコたん情報を常に入手していたものの・・・
新ブランドは思っていた程の効果を全く発揮しなかったのだ。
逆に不具合が大量に発生し
今では研究所には返品の山が出来てしまっていた。
そこへ、シドが現れたのだ。
シドが彼の地に学園を建設すれば、つぶさに情報を得られる。
いや、エーコたん本人を
シドの学園に引き抜くことも出来る!かも、しれない・・・!!

エーコたんの秘密を解明したいオダインと
イデアに会いたいシド・・・
2人の利害は完全に一致していた。
ビサイドへ行くための術をオダインは持っており
シドは学園を経営するためのノウハウを持っていたのだから
2人の出会いは必然といえよう。

ソーン「そう、うまく事が運ぶでおじゃろうか・・・?」
ゾーン「生徒はどうするつもりでごじゃろうか・・・?」
オダイン「誰でもいいのでおじゃる!」
シド学園長「学園を作ることが目的、ですからな、当然です(キッパリ)」
オダイン「だから、お前達が生徒1号&2号でおじゃる!」
双子「ええっ!?」
シド学園長「まあ、あなた達だけでは怪しまれるので・・・」
「適当に、みつくろってきました。」

シド学園長に呼ばれ、別室から3人の男の子がやってきた。
針の様に痩せた背の高い男の子、
亀の甲羅を背負った丸々とした男の子、
そして筋肉の鎧を既に身につけた立派な体躯の男の子であった。

シド学園長「サノー君にウノー君、そしてバルテロ君です。」
「仲良くして下さいね。」
ソーン「・・・男の子、しかいないのでおじゃる・・・」
ゾーン「・・・ファンにはなれないのでごじゃる・・・」
オダイン「早速準備に取り掛かるのでおじゃる!」

ノーグは黄金カエルを食して気持ちよさそうに眠りこけていた。
その懐から財布を探り当てたオダインは
中からクレジットカードを抜き取り、自慢のコンピュータを駆使して
建設費用を捻出していった。

シド学園長「学園建設場所は・・・そうですね、あの砂浜にしますか。」
オダイン「いい考えでおじゃる!」
「ぶりっつ、とやらの練習の際は利用料を徴収するのでおじゃる!」
ソーン「それは、可哀相でおじゃる・・・」
ゾーン「ぶりっつ、見たいでごじゃる・・・」

しかし双子のささやかな抵抗はあっさり無視され
シド学園はビサイドの海岸に建設されることとなった。
ただ、普通に砂浜に建設してしまうと
さすがに村人からの反対運動が起こるとも予想されるので
連絡船が到着する、桟橋・・・
ここを拡大し海上に建設することになった。
ビサイドの船の便を向上させる便宜を払うことで
海上建設の了承を得たのであった。

さ〜〜、どうするどうなる石の家!?

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