石の家 18話:ボディガード.2(遠足編・その3)
2004/01/28 Written by サエ

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こうしてイデアは二人とともにザナルカンド中心街へとやってきた。
学園生達のいるところは常に大騒ぎになっているので
探すのはわけはなかった。
今もまた・・・
狂喜乱舞、阿鼻叫喚の天国地獄絵図が展開されていた。

メイチェン、ワッカ、ルールー、そしてツォン班に分かれたものの
結局子供達のお目当ては一つ。
全員が、ジェクトに会いたがったのだ。
ツォンが彼を発見すると、愛しの妖精たちは一斉にジェクトに群がり
ツォンの至福の時は瞬く間に打ち砕かれていった。
ジェクトも、こんなに活気ある子供達に会ったのは久しぶりなのか
ガハハハハ!と笑って相手をしている。
子供達からサイン攻めに会っても
お相撲さんのようにパチパチと素肌をはたかれても
嫌な顔一つ見せない。
イデアがやってきた時には
ジェクトの頭のねじり鉢巻を取ろうと背中によじ登る
ユウナレスカの姿があった・・・。

イデア「さあ、皆。全員揃っているかしら。」
ジェクト「!!イデアじゃねぇか〜、会いたかったぜ〜〜!!」
ティーダ「(ぼーーーー)お、親父、この人と知り合いなの?」
ジェクト「な〜に言ってやがる、おめぇの母ちゃんだ!」
全員「なにーーーー!?」
イデア「まあ、小戯れを。どの女性にもそう言ってる事は知ってますよ。」
ジェクト「いーーーんや、間違いない、俺様が言うんだからなっ!」
「がははははは!さ〜〜、今宵はイデアを貸切だ!」
イデア「残念ですわね。私たちはそろそろ帰りますの。」
ジェクト「なんでぃ、もう少しいいじゃないかよぉ〜〜!」
ツォン「・・・・・・」
「・・・・・・(むふーむふーむふー)」
「ところでイデアさん、その子達は・・・!?」

いじけるジェクトを他所に、ツォンだけは
イデアが両脇に伴ってきた美少女ペアに釘付けであった。
一人は緑の髪をポニーテールにした薄幸の美少女、
もう一人は蒼い裸身をさらしているも同然の超ビキニ姿の美少女とくれば
それも当然であろう。

イデア「我が学園に転入させようかと思いまして。」
「ツォン先生、お任せできますか?」
ツォン「!!(やったーーーーーーーーーーー!)」
「もももももももももちのろんですっ!!」
ワッカ「(ハッ!?今がチャンス!?)」
「あ、イデアさん!実はおれっちも、有望な新人を発掘したのですが・・・」
「おいっ、おいっ、こっちゃ来い!」
ティーダ「あ、俺のことか。」
ジェクト「何だとっ!?駄目だっ!!」
「おめぇには、1000年早いっ!!」
ティーダ「行くったら行くっ!!」
ジェクト「駄目ったら駄目っ!!」
ティーダ「!?何でだよっーーー!」
ジェクト「・・・そりゃ、おめぇ・・・何だって、おめぇだけ行くんだ・・・」
「俺様だって、行きてぇじゃねぇかよぅ・・・」
イデア「でも、貴方は偉大なるブリッツプレイヤーですよ。」
「貴方がここを離れるわけにはいかないでしょう。」
ジェクト「やだやだ、俺様もつれてってくれなきゃ、こいつも行かせないぞぉ!」
イデア「でもねぇ・・・ジェクトさんには先生役は無理だと・・・」
ジェクト「俺様以外に誰がブリッツを教えられるってんだ!?」
ワッカ「(ガーーーーーーーーーーン)」
「お、おれ、首っスか・・・(イジイジ)」
ジェクト「ん?なんでぇ、もう先約がいたのか。」
「じゃ・・・あれしかねぇ、保険室の先生だ!」
「コッチの教育のことなら・・・んがががっつっつ」

ジェクトの口を無理矢理押さえつけながら
ツォンは目に涙を浮かべて必死にイデアに訴えかけた。

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