石の家 12話:大逆転(運動会編・その1)
直前の画面に戻る2004/01/22 Written by ノア

「皆、ガンバレェ〜〜〜!!」

今日は絶好のお天気で、まさに運動会日和!!
ワッカがお父さん気分で声援をおくっていた。
森の楽団員さんに来てもらい、
盛り上げてもらうために生オーケストラ付きだ。
第1種目は狼レース。
気前よく「天国と地獄」を演奏してくれている。

最初に30頭あまりの狼を子供たちに見せ、
それぞれ気に入った狼に乗らせることにした。
5頭ずつ走らせ1位になったものだけで、最後にもう一度走らせることにした。
まさに優勝決定戦!!
それがいままさに、始まろうとしていた。
ズラリと選出された子供たちが並んでいる。

実況者「え〜〜〜、第1コース風神ちゃん!」」
解説者「さきほどの騎乗ぶりは見事でしたねぇ。」
実況者「はい、まさに人馬・・・人狼一体の走り!」
「美しかったですねぇ〜〜〜」
「第2コーーーーース、サイファーくん!!」
解説者「おや、なんだか泣いてるようですね・・・」
実況者「一体どうしたんでしょうか・・・ややや、狼から降りてしまいました。」
「どうしたんでしょう。」

トーブリが実況のところへ来て、なにやら耳打ちしていった。

実況者「え、えーーー、サイファー君、」
「第1コースになれなかったのがくやしかったそうです(汗)」
ワッカ「こぉりゃ〜、サイファーー!!!」
「決められたことちゃんと守らにゃいかんだろぉ〜」
実況者「どうやらヘソを曲げてしまったようです・・・(大汗)」
「ルールーさんに、慰めてもらってるようですね・・・」
解説者「(わ・・・私も慰めてもらいたい・・・むふーむふーむふー)」

実況者「サイファー君、気を取り直してもらえればいいのですが・・・」
「さて次っ、第3コース、ドナちゃん!!」
解説者「うーむ、野性味あふれる走りでしたな。」
「洗練されていた風神ちゃんの走りと好対照と言えます。」
実況者「第4コースーーーーーー、ビビくん!!!」
解説者「これはまた・・・ビビくんの軽量さが効いた、と言えますな。」

そう・・・そうかもしれない。
ビビは固まってしまって実は狼を扱うどころではなかった。
しかしその軽さゆえか、 狼はあっという間にゴールを駆け抜けていたのであった。

実況者「さ、さてさてさてさて・・・出ましたっ!!今大会・・・失礼、」
「今レースきっての大目玉といえるでしょう。」
「ラストコース、第5コースは・・・・・・雷神くん!!!」
解説者「さすがに先ほどのような走りでは・・・」
「今回は無理じゃないでしょうか・・・・・・(汗)」
実況者「そうですね・・・しかし、しかぁぁあああぁ〜〜〜し!」
「是非、是非っ、もう一度観たいものです。」
「狼をかついで人間が走る、という芸当を・・・」
解説者「あれには驚きました。初めて見ましたよ・・・」

今見てみると分かると思うが・・・
石の家での生活が良かったのか、雷神は入学当時よりも更に成長していた。
おかげで、子供たち用にと用意した子供オオカミだったのだが、
雷神がまたがると、子狼は見事につぶれてしまったのである。
これではレースどころではない。

ただ・・・前に走ったチーム・・・そこの2位に雷神の初恋の君・
キスティがいた。
走り終わった子供たちは、
1位やら2位と書いてある旗の下で座っている。

どうしてもキスティちゃんの後ろに並びたい・・・
そのためには・・・そのためには・・・

そうこうしているうちに、レースが始まろうとしていた。
しかし雷神のあまりの重さに、狼は既にグロッキー状態だ。
そして何を思ったか、雷神は突如
狼を襟巻きのように自分の首に巻いたかと思うと少々フライング気味に
うおおおおおぉぉぉおぉおおおぉと叫びなら
『狼を担いで』走り出したのである・・・。

慌ててツォン先生が笛を吹いたのだが、
子供たちも狼も、雷神のエッチラオッチラ走る姿があまりにもおかしくて
レースどころでなくなってしまった。

走り終わった子供たちだけでなく、
雷神と一緒に走らないといけない子供たちまで大喜びしてしまい、
すっかり走ることを忘れていた。
狼に乗りすらしていなかったのである。
気がつくと雷神だけがそのままゴールしていた。

ツォン先生はフライングで無効と言い張ったのだが、
イデアだけでなくほかの子供たちの後押しもあり、
そのまま雷神は見事、1位となったのである。

解説者「ま・・・今回は無理でしょうな。」
「さすがに優勝決定戦はみなツワモノ揃いです。」
実況者「私個人としては是非もう一度観たいものです!(笑)」
「サイファー君もなんとか納得したようですね。」
「さぁさぁ、全員位置について・・・」
「用意・・・・・・ドーーーーーーン!!!」

風神の乗った狼は同じように白い狼で、美しい走りを見せていた。
サイファーは黄金の毛並み美しい狼だ。
きっと見た目で選んだに違いない・・・・・・。
ドナはビロードのように黒光りしている豹のような狼に乗っている。
ビビは普通のあまり特徴のない狼だ。
雷神の狼は・・・・・・ああ、太い首に巻かれているため、
ここからではよく分からない・・・・・・。

楽しい楽しい運動会は始まったばかり♪
第1種目の優勝者は誰だったのかな♪

ページトップ▲

inserted by FC2 system