石の家 11話:Crazy 4 U
直前の画面に戻る2004/01/22 Written by サエ

「よぉよぉ、お前ら誰がタイプ?」

ジタンはトマトにかぶりつきながら光の家の生徒達を眺めていた。

「僕、やっぱりあの子がいいなぁ・・・」

バラライの視線の先にはユウナの姿が!
その言葉に反応したのは、シーモア君と意外なことに
アーロンであった。
硬派に思えたアーロンが小さく手を挙げたので
一斉に皆にからわかれる。

「悪かったな・・・」

照れくさそうにアーロンがそっぽを向くと
巨大な飛空艇が上空に浮かんでいるのが見えた。
あんな物が空を飛ぶなんてシンジラレナイ・・・
と思っているうちに
どうやらその船はここへ着陸しようとしているようだった。
旋回しつつ徐々に高度を下げてくる。

いつの間にか他の生徒達もその飛空艇に釘付けになっていた。
飛空艇は凄まじい風圧とともに畑のど真ん中に着陸し
ワッカが半狂乱になりながら飛空艇へ怒鳴り込んでいった。
その後からイデアとツォンも乗り込んでいく。
しばらくすると。

「さぁさぁ皆、光の家にまたまたお友達だ!」
「さ、皆に自己紹介してごらん。」

ツォンは飛空艇の中にいた少女に語りかけた。

「どもっ、リュックで〜〜す!」
「ニギヤカ担当ってことで、よろしくっ!!」

飛空艇はリュックを降ろすと
そのまま大空へと飛び去っていった。
しかしその後、
飛空艇の中ではアニキが号泣して大変だったのである。

ユウナが心配でたまらないシドが
ユウナを見守るために、誰かを学園に送り込むことにした。
しかしアニキは「幻光河の美少女」の事で頭が一杯で
とてもビサイドに潜入できる状態ではなかった。
そこで、同じ女子ということもあり
リュックを転入させることにしたのだ。

「いいかぁ〜リュック!」
「おめぇはユウナに悪い虫がつかねぇよう、しっかり見張ってこい!」
「おーー!」
「いいか、あの子がユウナだからな!!」

飛空艇からシドが指差した少女は
紛れもなく幻光河で見かけたあの美少女その人であった・・・。
アニキは慌てて自分が転校する!と名乗りを挙げたのだが
時既に遅く、リュックだけが転校したのだった。

「親父ーー、俺も俺もっ!!」
「うるさいっ!それなら最初からそう言いやがれっ!」
「だってだって・・・(うるうる)」
「それによ、もう定員に達したらしいんだ。」
「嫌だ嫌だー俺も俺もーーうわ〜〜〜ん!!」
「父兄参観まで我慢しやがれっ!!」

・・・そんなものあるのだろうか?
にしても、ユウナの周りは急にニギヤカになった。
仄かな恋心を抱いたアーロン、シーモア、バラライに
飛空艇から見つめるアニキ。
そんな男子に睨みを効かせる(?)リュック。
果たしてこの恋の結末は?

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