FFX-2 ダチの日記
直前の画面に戻る2003/04/16 Written by ノア

オレの名前はダチ、みんなオレのことをそう呼んでいる。
相棒はアニキだ。
オレ達は、スフィアハンターをしている。
世の中のお宝スフィアをゴッソリ頂いて、
高値で売りさばいてやろうと思ってるってのは
実はユリパの三人には内緒なんだがな。

ひょんなことからマドンナだったユウナが
オレ達のカモメ団に入ったときは
そりゃ〜〜、アニキの有頂天ぶりったらなかったぜ。
見てるこっちが恥ずかしくなるぐらいだった。
あいつ、ほんと一生懸命、スピラ語習ってたしなぁ。
あんまりウマが合わないと言ってたリンのところに行っては、
すっげぇ努力してたよ。
そんなアニキに教えてもらったおかげでオレも、
話せるようになったんだがな。

オレは・・・別にスピラ語を話せないと困るってことはなかったが。
アニキにいうとぶん殴られそうだから話してないけど、
なんてったって、オレの心のマドンナは
実はリュックだからな。
いや、あいつのことだし、意外に大笑いするか?

うーん・・・
まぁ、このことは、もう少しオレの胸の奥にそっと閉まっておこう。

アニキは違う意味でギップルを敵視しているが、
オレにとっちゃ奴ぁ〜、天敵だ。
ほんというと、ジョゼからのSOSが入ったとき
無線をぶっ壊して「なにもなかった」ことにしようとしてたなんて
誰も知らないことだがな。

ギップル・・・くっそぉ・・・
ギップルめ・・・

リュックは、オレにとってもはじめは、かわいい妹みたいなもんだったさ。
なんてったって、オレとアニキは、ほんとにガキの頃からの親友だしな。
リュックがまだ、おにぃちゃ〜〜〜ん、って舌っ足らずな言い方で
オレらの後ろを追っかけてた日だって、昔にはあったんだ。
だから、オレ達3人はいつも一緒だった。
小さい頃のリュックは、そりゃ〜〜、かわいかったぜ!
しかし・・・そんなオレ達の間に、アイツは入ってきやがったんだ!

ホームがあった頃はな、中も広いし、居住区も沢山分かれてたから
オレ達は学校に行くまで、他所の居住区の子供と接することはなかった。
最初にオレとアニキが小学校に入り・・・
気がつくと、アイツがいたんだ。
アイツは、小学校の頃から、メチャクチャ目立ってやがった。
ガキの頃からあの眼帯はしてたな、畜生、
あの眼帯がいいと、よく女どもが抜かしてたっけ。

アニキが対抗して、オレらもなんか、
トレードマークになるのをしよう!って言い出して、
オレはグラサン、
アニキはガキのくせにいきなり胸元に刺青いれやがった。
あのときのシドさん・・・めちゃくちゃ、怖かったなぁ・・・
オレは・・・グラサンとりゃ〜すむことだし、
学校に行く時ぐらい外しやがれ!の一喝ですんだけど・・・
アニキは・・・
一ヶ月ぐらいそのあと学校に来なかったしな・・・

なんでも噂では、毎日シドさんが「落としてやる!!!」って、
アニキの胸をゴシゴシ乾布摩擦してたらしい。
いや・・・いくらなんでも、そりゃ無理だろう。

アニキがいない、その、一ヶ月のときかなぁ。
オレが、リュックを意識しだしたのは。
いつも3人で登下校してたのに、
アニキがシドさんにとっ捕まっちまったもんで、
オレはしばらくリュックと二人になったんだ。
あれはあれで・・・オレの、いい思い出だぜ・・・
しかし・・・
それは共に、オレの、苦い思い出にもつながるんだよな・・・

アニキがいないことをいいことに、オレは段々、 勝手に盛り上がってきた。
いつものように、校門でオレはリュックを待っていたんだ。
「ちょうど土曜日だし、今日は二人でどっか遊びに行かないか・・・」
前日の夜に、何回も何回も練習してたオレに、
無邪気に駆け寄ってきたリュックがこう言ったんだ。

「ダチィ〜!あたし、今度から、ギップルと登下校するよぉ〜!」

なに?!と、顔を上げると、リュックの後ろには、
アイツがニヤニヤ笑いながら立ってやがったんだ。

「すんません、ダチさん。」
「オレ、ちゃんと毎日、送り届けますから。」

当たり前だってんだ!リュックは荷物じゃないぞ!!
取り扱い注意しろってんだ!!!!
でもアイツは・・・シドさんのお気に入りでもあったしな・・・。
ガキの頃から、ほんと、機械に関して天性に閃くものをもってやがった。
アニキがよく、
アイツに勝てるのはブリッツぐらいだって、ゴチてたけど・・・
シンラも、ギップルみたいになるんだろうか・・・

いや・・・それはないし・・・

それからだな・・・オレが、リュックを後ろから見るようになったのは。
リュックは、それからドンドン、オレ達から自立していった。
アニキは・・・まぁ、妹のことだし、
あんまり気にかけちゃいないようだったが・・・。
オレにはそれから、学園生活ってのは随分、暗いもんになっちまったな。
こんなオレでも、そら、恋愛体験はもちろん、あるさ。
でもな・・・相手の女に、いつも見透かれてしまうんだ、
あなたは私のことを見てないわ、ってな・・・

フッ・・・リュック・・・オレは操縦席にいてても、
いつもお前のことを、いつまでも、見てるぜ・・・

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