FF9 ビョーキな人々
直前の画面に戻るWritten by サエ

「シーちゃんに教えてもらったのは、ここねっ」
「凄い楽しそうなトコロなんだクポ〜ッ!」

デブモーグリの形をしたゲートを
同じ様にお口ポカ〜ンとさせながらくぐるエーコとモグ。
その手には、シーモア様からプレゼントされたゴールドチケットが
しっかりと握られている。
ゴールドソーサー入口の受付でそのチケットを見せ
中央広場の案内板を見ながら目的地「闘技場」を探し始める二人。
二人はここの館長ディオに会いに来たのだ。
ご自慢のコレクションルームへ入っていくとそのディオ館長が
イエローストーンにポージングスタイルを映して
ボディチェックをしているところだった。

「あなたが、ディオ館長?」
「いかにも!ここ、ゴールドソーサーの経営者です。」
「良かった〜エーコ、あなたに会いに来たのっ!」
「ほほう、私のお客様でしたか。」
「私に一体どんなご用でしょうか?」
「エーコね、世界中の恋に悩める人達のアドバイザーを自認しているのよ。」
「でもそのエーコにも、わからないことがあって・・・」
「ほほう?」
「つまり、バラ族の思考が理解できないってことなんだクポ。」
「しかし・・・うら若き乙女に私なぞのお話をして良いものやらどうやら。」
「エーコは、あらゆる悩みに応えられなきゃいけないのっ!」

決心したディオ、エーコに自分のやおい話を聞かせることにした。
勉強熱心なエーコ、別段いやな顔せずにメモを取っていく。

「う〜ん、とっても複雑怪奇なのだわ〜〜〜」
「でもいい参考になりました!ありがとねっ!!」
「いえいえ、私の話で役に立つのでしたら幸いです。ところで。」

なにやら時間を気にしだしたディオ館長、声をひそめてエーコに忠告する。

「残念ながら、本日は少々問題がありまして。」
「このまま早々に帰られたほうがよろしいかと。」
「ええーーー!?」
「お仕事終わったから、これから遊ぼうと思ったのにぃ〜」
「真に申し訳ない。」
「しかし本日は、神羅カンパニーご一行様が社員旅行でやってくるのです。」
「病気の方々が若干混じっているので、エーコ殿には悪影響かと。」 ←お前が病人第1号だ!
「大丈夫よっ!こんなに広い場所なんだから、滅多な事で出会わないって!」
「そうでしょうか。それならば、良いのですが・・・」

ディオ館長は、直筆サイン入りの「ディオのプロマイド」をプレゼントしてくれた。
このプロマイドを受付に見せれば、なんでも無料で遊べるそうだ。
羨ましいぜ、レアアイテムだ!
ディオ館長とここで別れ、早速「ワンダースクェア」にある
ゲームセンターへと向かうエーコとモグ。すると

「お嬢さん、迷子になっちゃったのかな?」

後ろから声を掛けられ、振り返るとそこにはツォンが立っていた。

(!!おおー、なんて、可愛い子なんだーー!)病人第2号
「お兄さんが、楽しいトコロに案内してあげよう。」
「あなた、だ〜れ?」
「私はタークスのリーダー、ツォンです!」
「どうです、美味しい焼きトウモロコシでも召し上がりませんか?」

イベントスクェアで使える無料屋台券を二人にちらつかせるツォン。
さすが真性ロリコン、
幼女にはまず食べ物をちらつかせ安心感を得るというツボを心得ていた。
根っからの食いしん坊のエーコ&モグ、
その誘惑に負けまんまとツォンに引っ掛けられてしまう。
山盛りのご馳走を並べられ、目の色変えてがっついているエーコたち。

(う〜ん、食べてる姿も、か、可愛い〜〜〜!)
「エーコちゃん、パパとママとははぐれちゃったのかな?」
「パパとママなら、とっくに異界へ逝っちゃったわ。」
「!!そ、それは、失礼・・・」
「モグたちがついてるから、寂しくないクポ!」
「ね〜〜〜っ」
(む・・・この小モーグリ、邪魔だな・・・)
「ねぇ、エーコちゃん。」
「私とエーコちゃんだけの、約束の地を探してみないかい?」
「・・・えっ?(いやん、プロポーズされちゃったーーー)」
「!!あ、あんた、何言ってるクポ〜〜〜!?」
「フッフッフッ。持ってこそ希望、かなえてこそ夢!」
「私の夢は、あなたのような人をお嫁さんにすることなのです!!」
「その約束の地では、永遠なる幸せが約束されていると言います。」
「きっと、美味しいものがたくさんありますよ〜」 ←攻めどころを心得ている
「ん〜と、ん〜〜〜と・・・」

(!!エーコ!!しっかりするクポ〜!)
(!!ごめん、つい・・・)

「でもエーコね、10年経ったら『愛の究極召喚』をする約束してるの!」
「な、なんですと!?」 ←なんとなく、意味は通じた
「既に、ライバルがいたとはっ。誰ですか、そやつは!?」
「グアド=サラムのリーダー、シーモア老師(←病人第3号)であらせられるクポ!」
(な、なんか、負けてる・・・!?)
「しかし老師って高齢なのでは!?エーコちゃんはそれとも老け専なの?」
「シーちゃんは、年寄りなんかじゃないよ!」
「ギャランドゥがセックシーな触覚の生えたお兄さんなの。」
(な、なんじゃそりゃーーー!?)
「じゃ、私も触覚植え込んでもらうからさ・・・」
「私こそ、エーコちゃんにはふさわしいと思うよ!」
「ちょっと、待ったーーー!」

目の色変えてすっ飛んできたのは、宝条博士だった。

「な、なんですか博士!?邪魔しないでくださいよ!!」
「・・・この娘には、何かパワーを感じる・・・」
「君、わしの研究材料にならんか?」 ←病人第4号
「博士、そんな女の子より、オレにも・・・ナンバーつけて下さい・・・」
「ええーい、うるさ〜〜い、この失敗作めがっ!!シッシ!」
「お願いです・・・ナンバーを・・・グゲゲッ!」 ←病人第5号クラウ
「キャハハ!」 ←病人第6号スカーレット
「今宵の僕のお嫁さんは、角の生えた可愛い君に決定ー!」 ←病人第7号コルネオ
「お砂糖にハチミツたっぷり、ラードもテンコ盛りの紅茶をお願い!」 ←病人第8号パルマー
「ガハハ!」 ←病人第9号ハイデッカー
「ライフストリームに溶けて私とリユニオンしてみないかね?」 ←病人第10号セフィロス


ホモ、真性ロリコン、マッドサイエンティスト、精神分裂症、オツムの弱い幹部達。
病気じゃない人はいないのか、FF7!?


収拾がつかなくなったエーコは「テラホーミング」を唱えた。
モグは召喚獣「マデリーン」となって雄叫びを挙げると
神羅カンパニー様ご一行を球体に閉じ込め明後日の方向へ投げ飛ばした。
一筋の光となって消えていく一行を無言で見送るエーコ達。

「今日はもう、お家に帰ろっか・・・」
「・・・そうするクポ。また今度、ゆっくり遊びにくるクポ・・・」

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