FF9 恋愛相談室
直前の画面に戻るWritten by サエ

エーコは召喚壁の中央に設置されている応接セットにチョコンと座り、
面会の用意をしていた。
そこへ、モーグリのモリスンが相談者のキスティスを連れてやってきた。

「初めまして!どんなお悩みですか?」
「実は・・・教え子の一人が気になってしょうがないんです。」
「他の生徒と分け隔てなく接しようとしているんですけど・・・」

エーコ、提出されていたキスティスのプロフィールを確認する。

(教師と生徒の禁断の恋・・・)
(是非とも、エーコが良いアドバイスをおくらねばっ・・・!)

「エーコ先生、一体どうしたらいいんでしょうか?」
「このままでは私、気が変になってしまいます・・・!」

こられきれなくなったキスティス、思わず泣き出してしまう。
メガネをはずし、大粒の涙をハンカチでそっと押さえていると

「び、びっじ〜〜〜〜ん!!」
「そうよ、それよお〜〜〜〜!!!」

泣きじゃくるキスティスに、エーコが駆け寄る。

「これは、『女の涙』作戦しかないわねっ!」
「・・・?先生、それは・・・?(グスッグスッ)」
「フフフ〜ん、あなたには、簡単な作戦よおっ!」
「あなたのそのビボーを駆使すれば、男なんてイチコロよっ!」
「その生徒の前でメガネを外して、涙を流せばいいのよっ!!」
「ほ、本当ですか?それだけでいいのですか?」
「大丈夫よっエーコ先生が、保障するわ!!」
「あなた、もっと自分の魅力に自信持っていいのよっ」
「・・・!!せ、先生、ありがとうございます・・・!!」

キスティスは顔を高潮させ、何度もエーコにお辞儀をしながら帰っていった。
ニブチンスコールにもその気持ちが伝わるといいですねっ!
さて、次のお客様は?

風神 「先生・・・」

(う〜ん、かっこいい!エーコも眼帯しようかな?)
「さて、どんなお悩みかしら?」
「・・・仲間、三人・・・三角関係・・・」
「あら〜、それは大変ね〜〜っ!!」

エーコ、またもや風神のプロフィールを確認する。

「でも、あなたはどっちが好きか決まってるんでしょ?」
「・・・・・・赤面(ポッ)」
「男なんてニブチンなんだから、はっきり言ってあげなさいよ。」
「・・・(哀しそうに下を向く)」
「そうよね、今までず〜〜〜と一緒に遊んでたんだもんね。」
「タイミングが難しいわよね・・・でもね・・・」

エーコ、何かを思い出したように、
うっすら涙を浮かべながら風神に自分の経験を語りだす。

三角関係・・・それは、よくある淡い恋の思い出。
いつまでも、みんな一緒でいられれば、それにこしたことはない。
しかし、『いつか』は、どちらかを選ばなくてはならない。
それを先延ばしにすると、どうなるか?
インビジブルに襲撃され、崩れ落ちるアレクサンドリア城で
ジタンは躊躇なくガーネットの手をつかんだ。
生きるか死ぬかの瀬戸際の場面で、はっきり『NO』と言われたエーコは
深く傷ついたのである。

「そんな思いを他の人にもさせちゃいけないわ」
「先、先生・・・!私、馬鹿!猛省!!」 ←号泣
「いいのよ、わかってくれたなら。断る方もツライって、エーコにも分かるんだから。」
「あなたの気持ちが決まってるなら、はっきりしてあげてね。」
「優しさ、居心地の良さを勘違いしないでいて欲しいの。」
「・・・!!謝々、先生!!」

風神も嬉しそうに帰って行った。エーコ先生、かく語りき!だっ!!
エーコの『恋愛相談室』には
世界各地から人々が相談に訪れるようになっていた。
風神と入れ替わりで、モリスンが手荷物をもってやってくる。

「エーコ、グアド=サラムから宅急便が届いたクポっ。」
「やったわ!!シーちゃんからだわ!」

大喜びでその荷物を開くと、
中から「ザナルカンド・スフィア」と手紙が出てきた。

シーモアから、エーコへの手紙

このスフィアには
ユウナレスカとゼイオンの『愛の究極召喚』が
全収録されています。
見ごたえ充分な出来に仕上がっていますので
どうぞお楽しみください。

追伸:
紐も同封しておきます

「んも〜〜〜、シーちゃんたら、さっすがなのだわ!」
「これを見て、よく勉強しなくっちゃ!」
「でも次のお客さんが来てるクポ。」
「ええ〜〜〜?今日はもう終わりじゃなかったっけ?」
「なんだか、飛び込みなんだクポ・・・」
「それなら、ちょこっと待たせといてよ〜。」
「わかったクポ。そう伝えるクポ。」

エーコはドッキドキの『愛の究極召喚』をモグとたっぷり堪能してから、
ようやく最後の相談者が部屋へ通されたのだった。

シド学園長 「こんにちは〜〜〜。」

(!!あ、あからさまに、怪しい・・・!!)
「こ、こんにちは・・・」
「先生、わたしはどうしたらいいんでしょうね・・・(ため息)」
「どうしました?(あんまり、聞きたくないわね〜)」
「私にはあの悩ましいお姿が忘れられんのです。」
「あの人は・・・あろうことか、紐パン姿だったのです・・・!」
(!!・・・もしかして、ユウナレスカ様のことかしらっ!?)
「・・・ああっ、なんて罪作りなクジャ様・・・」
「!!!な、何言ってるのぉ、アレは、男じゃないのぉ〜〜〜!」

慌ててシドのプロフィールを確認するエーコ。
こんな冴えない男なのにイデアの旦那様である事実に驚愕する。

(不倫の上にモーホー・・・既に、処置なし?)
(どうしよう・・・エーコ、この人気持ち悪い・・・・・・)

「・・・コホン・・・彼のことが気になるのね?」
「はい。このモヤモヤした気持ちを伝えたいのです・・・」
「じゃ、この近くにある『イーファの樹』へ行ってみて。」
「彼はそこで待っているわ。」
「え・・・わ、私のことをですか!?」
「彼は今、自分の存在を否定されていると思い込んでいるの。」
「あなたがそこで彼の心を慰めることが出来れば・・・」
「!!彼の心も射止めることが出来るということですね!」
「ありがとうございます!早速行ってきます!!」

喜び勇んで『イーファの樹』へと向かうシド。


・・・トランス・クジャと出会ったら、どういうことになるのかなぁ?
でももしクジャがシドと無理心中してくれれば、世界は安泰だし。
目の上のタンコブのシドもいなくなって、
イデア様も内心喜ぶんじゃないかなぁ
ってか、流石のエーコ様も
モーホーのことを相談されるとは思ってなかったのだわぁ〜

エーコ先生にも難問があったとは。
頑張れエーコ!

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