FF8 選択 .2
Written by サエ

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シド学園長は、色々注釈を述べながら
うれしそうに生徒達に希望の武器を手渡していった。

「ほう!ふうじんは、ヌンチャクですか。」
「百人力!!」
「ほほほ、そうですね。それでは、ハイ、どうぞ。」

うれしそうに、ヌンチャクを受け取る風神。
(*注:実際のゲームではヌンチャクじゃなかったですよね。)
(これを書いた時の筆者の勘違いです、すいません・・・汗)

「雷神は・・・んんん!?こ、これは?」
「えーと、あ、後で校長室に取りに来てもらえますか?」
「?わかりましただもん。」

不思議そうに、席に戻る雷神。
シドは隣に控えていた事務員に何やらコッソリと耳打していた。

「おい、雷神、なんて書いたんだよ?」
「へへへ。秘密だもん。」
「!!人真似!!」

楽しそうに笑っている三人。
その間に、物静かな少年が呼ばれて教壇前へ進んでいく。

「えーと、君が希望している物は・・・んっ!?」
「き、きききききみの名前は!?」 ←自分で呼んだくせに動揺して忘れた
「・・・スコール・・・」
「みなさん!聞いてください!!」
「ここにいるスコールくんは、なんとっ!!」
「かの伝説の武器、ガンブレードを希望しているのですっ!」

ガンブレードを操るSeeDが実は欲しくて欲しくてたまらなかったシド、
その熱い思いを生徒たちにむかって語り始めた。
ほとんどの生徒にとって、ガンブレードとは未知の武器。
皆呆気に取られ、熱弁を振るうシドをポカーーーンと見ていた。
・・・一部の子供たちを除いて・・・

「え・・・なんだ・・・?今、なんて言ったんだ?」
「???・・・聞・間違?」
「いや・・・確かに、ガンブレードって言ったもんよ・・・」
「な、なにーーー!?」
「おい、ちょっと待てよオッサン!」
「それは、オレの、オレによる、オレだけのための武器だぞ!!」

「(ハッと我に返る)ん?サイファー・・・?」
「あ、そうでしたね、そうーーでしたねーーー!!」
「いや、素晴らしい!」
「一度に二人もガンブレード使いが現れるとは!!」
「ダメだ!!それは、オレだけが使うんだ!」
「おい、お前!別のやつにしろよ!!」
「・・・イヤだ。」
「なんだとー!?変えろったら、変えろ!!」
「・・・イヤだったらイヤだ。」
「サイファー、我が学園は自由がモットーです。」
「特に武器使用に関しては、本人の意思を尊重しています。」
「お互いライバルとして、一緒に精進すればよいではないですか。」

SeeDガンブレード軍団を密かに夢見ていたシドは
断固拒否の声を上げるサイファーたちを無視して、
ガンブレードをスコールに渡してしまう。
スコールは、サイファー達の方をみやると

「・・・悪かったな。」 ←したり顔
「!!嫌味!!」 ←貰いたてのヌンチャク構えてみたりする
「なんだよ!おい、あんなやつ、このクラスにいたか!?」
「・・・姉?」 ←なんか、思い出した
「・・・そういえば、いっつも隅っこにいて・・・?」
「!!お姉ちゃんって、ブツブツ言ってるんだもんよ!」
「そんなシスコン野郎にオレの武器は渡せねえーーー!」
「おい、お前、スコール!返せよ!!」
「・・・これは、僕のだ。」
「サイファー、落ち着いて下さい。」
「君の分は、あ・・・(しまった、一個しか用意してなかった)」
「・・・あ、後で、雷神と一緒に、学園長室まで取りにきて下さい・・・」
「!!やっぱり、ないじゃないか!」
「オレは、、欲しいんだーーー!!」
「おい、スコール、お前が取りに行けよ!」
「・・・イヤだ。」
「なんだとー!?てめえ、オレのリスト載り決定だ!!」
「了解。」 ←リストに書き込み中

散々ごねまくったサイファーだったが、結局、
放課後に雷神と一緒に学園長室へ武器を取りに行ったのだった。

「サイファー、悪かったですね。」
「まさか、もう一人希望者がいるとは思わなかったものですから。」

念願のガンブレードを手にしたサイファー、
既に聞いちゃーーーいなかった。
シド学園長、
気を取り直してドロだらけの事務員から何かを渡される。

「雷神、あなたはこれでしたね。」
「・・・本当に、これでいいのですか?」
「いいんだもん!ブルースリーになるんだもん!!」

雷神は、うれしそうに棍棒を受け取った。

「無事終了?」
「おう!見ろよ、かっこいいだろ!!」
「オイラのも!ほらほら!!」
「!!・・・雷神・・・其、角材・・・」」
「え・・・お、おい、雷神!?」
「前にオレが言ったこと、真に受けたのか!?」
「いいんだもんよ!」
「オイラには、これがピッタリなんだもんよ!!」

意外と器用に棍棒を扱う雷神。
確かに身体の大きい雷神が棍棒を振り回すと、迫力があった。
これには驚いた二人。

「すげえ・・・ある意味、雷神の方がレアなのか。」
「誰一人、不使用。」
「へへっーーーん!」
「いいなあ・・・って、思い出したら、腹が立ってきたぞ!?」
「あのスコールってヤツだもんよ。」
「生意気。」
「くそー、オレだけが使うってのもミソだったのに!」
「武器、破壊?」
「取り上げるんだもんよ!」
「いや・・・それだけじゃ、腹の虫が治まらないぞ。」
「あいつをこのガンブレードでコテンパンにしてやる!」
「一騎打!」
「退治するんだもんよ!」
「んで、自分から諦めさせるもんよ!!」

これをきっかけに、スコールはどこに行っても訓練と称して
サイファー達に襲われる日々が始まってしまったのであった。

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