セルフィがステージ上でマイクテストを行っている。
「委員長」及び「SeeeD」の特権で
スコールとゼルには最前列の席が用意されていた。
その横には1人で2人分の座席を占領しているシド学園長の姿が。
「みんな〜〜〜、おっまたせ〜〜〜♪」
セルフィの掛け声でイベントがスタートした。
耳を劈く大歓声があがる！
シドが人一倍デカイ声を張り上げ騒いでいるので五月蝿くてしょうがない。
「ついに、美人コンテストの開催だよ〜ん！」
「それでは今回の審査員を紹介しま〜〜す！」
セルフィに呼ばれてステージに現れたのはママ先生だった。
それは「魔女イデア」ではなく「主婦ルック」のママ先生だった。
そりゃそうだ、
魔女イデアがエントリーしたら、優勝することは目に見えている！
今回のコンテストを盛り上げるため、
あえて審査員として登場してくれたようである。
「審査は私だけでなく、会場の皆さんにも投票権がありますからね。」
「しっかり参加してくださいね。」
「それでは、早速いっくよぉ〜〜〜♪」
「エントリナンバーワン、はりきってどうぞ〜〜〜〜！」
ステージ袖から現れたのは
ティファだった。
可愛らしい顔にそぐわぬその巨乳に、会場は大興奮！！
「ムフームフー、素晴らしいですぅ、あの胸に顔をうずめたいですーーー！」
（･･････お前は、コルネオかよ･･････）
ティファはお得意のジャンルパフォーマンスとして
リミット技を披露していた。
「ドルフィンブロウ」「メテオストライク」を極めた所で、
ゼルが騒ぎ出す。
「す、スゲーーー！お、俺は、あの娘に一票いれるぜーーー！」
（会長、今の聞いてなきゃいいんだけど･･･） ←しっかり、聞いてた！
「は〜い、どうもありがと〜〜〜！」
「ではでは、エントリーナンバー２、どうぞ〜〜〜！」
もしかして、会長自ら登場か･･･！？
いや、出てきたのは
キスティスだった。
既にファンクラブがある身でありながら、あえてエントリーするとは！？
キスティス様の美しい潤んだ緑の瞳に見つめられた会場の人々は、
舞台横に設置されていた
『トゥーリープファンクラブ☆メンバー受付中！』に殺到している。
もしかして･･････営業活動？
パフォーマンス部門ではお得の鞭捌きを披露し、
コアな女王様ファンを獲得していた。
「んむむむむーーー、」
「一度、あの鞭で打たれてみたいですねーーー！！」
（･･･お前、本当に学園長なのか･･･！？）
「どんっどん、いっくよぉ〜！」
「エントリーナンバー３！！」
出てきたのは
ルールーだ。
壇上でちょっぴり恥ずかしそうにモジモジしている。
「う〜〜〜〜ん、素晴らしい！！」
「あの服を正SeeeDの制服にしましょうか！？」
（その考えは･･･否定できない･･･な） ←ムッツリスケベ
ルールーのお得意のキメポーズ、だっちゅ〜の！が炸裂した途端、
会場の熱気が更にヒートアップしたのは言うまでもない。
「はいは〜〜い、それでは名残惜しいけどこれで最後で〜す！」
「どうぞ〜〜〜〜！」
登場したのは
クジャだった･･･！！
「おいおい！？これ、美人コンテストじゃなかったっけ？」
「フッ･･･『美しいモノ』には性別なんて関係ないんだよ･･･」
クジャが壇上でクルっと華麗に回転し、中央で微笑み返したところ。
キャァァ〜〜！
文字通り女生徒達からの黄色い大歓声が湧き上がる！！
よく見たら、その中には
ティファの付き添いで来ていたディオ館長やらムッキー集団まで混ざっていた。
どうやら会場のハートをがっつり射止めた様子。
黙ってみていたシド学園長の目が段々怪しく光ってきた。
「ああいうのも、アリ、ですな！！」
（･･･お前は、なんでもアリだろ･･･）
「さあ皆！誰に投票するか決めてね〜〜〜！！」
会場は大騒ぎである。
誰もが甲乙つけがたいのだから無理もない。
ゼルは、散々悩んだあげく、ティファにした。（バトル野郎だから）
スコールは悩んだ末、ルールーに投票した。（足フェチだから）
シドは･･･わかりません･･･
デカイ体を丸めて、
誰にも見られないようスイッチ押していましたから。
「さ〜〜〜、いよいよ、結果発表です！！」
「今回の優勝者は･･････」
デロデロデロ･･････ドラムロールがスタートする。
生徒達は、ステージに設けられた得点表をドッキドキしながら見つめているっ！
そこに
ピシャーーーン！ ゴロゴロ！！
サンダガが打ち込まれ、得点表はあっさり破壊された。
すわ敵襲か！？
会場騒然としていると、頭上よりひとつの影が舞い降りてきた。
「このコンテストは、無効だ！！」
「私抜きで、『美』を競うとは、どういうことだ！？」
怒り心頭のシーモア様に乱入され、
今回はノーコンテストとなってしまったのだった･･･。
