FF8 ZLA計画 .1
直前の画面に戻るWritten by サエ

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バラムガーデン、ブリッッジにて。
ニーダはいつもの操縦桿ではなくモニターをチェックしていた。
ほどなくしてキスティスとシュウもやってくる。

「あれ、スコールは一緒じゃないのかい?」
「下でも見かけなかったわよ?」
「きっとまだ個室でゴーロゴロしてるんだわっ!!」

キスティスはやおら放送マイクをオンにすると

「委員長!スコール委員長っ!!」
「至急ブリッジまできてちょうだいっ!!」
「そ、そんな校内放送にしちゃうと、『会長』にもバレちゃうんじゃ・・・」
「いいのよ!バレるように放送したんだから〜!!」

(リノアとの仲を妬いてるんだから、そっとしときなさい)
(う、うん……)

「それより。現状報告を聞かせて。」
「今のところ、ターゲットはまだ確認できていない。」
「そう。じゃ、今日は楽勝かしら?」
「一応S堂にも確認してみるわね。」

(がーがーぴー)
「こちらB、こちらB。S堂、そちらの状況を報告しなさい。」

(がーがーぴー)
「こちらS堂、こちらS堂。現在の稼働率は50%です。」

トゥーリープFC会員No1からの応答が入る。

「P消費率は、どれくらい達成しているの?」
「今日はクソ暑いので・・・今のところ、70%程度です。」
「そうか、『本日のランチセット・冷やし中華』が人気なんだな。」
「出足は鈍いってわけね。」

ウィ〜〜〜ンってエレベーターの昇降音とともに、スコール登場。

「すまん、遅れた。」
「スコール!あなた最近たるんでるわよぉ!!くどくどくど・・・」

教員時代を思い出したのか、スコールに説教を始めるキスティス。

「・・・・・・悪かったな。」

(リノアと訓練所デートしたから徹夜明けなんだよなぁ。)
(何が悲しゅうて深夜に恐竜狩りなんかしなきゃいけないんだ!?)
(そもそも俺、なんだってあんな強い女の子を好きになったんだ・・・)

そこにへクラブからの緊急信号が入った!
ブリッジ一同に緊張が走る!!

「こちら、ブリッジ!ど、どうしたの!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あ〜〜〜、こんな時まで無口なのは辞めてくれるっ!?」
「・・・・・・・・・・・・ター・・・(ブチッ☆)」

業を煮やしたスコールがさっさと通話を切り、無線をダイヤの方へと切り替えた。

「ダイヤ、そっちの状況を大至急報告せよ!!」
「・・・それで昨日の彼ったら・・・って、えっえっ、ス、スコール!?」
「(も〜いきなりつながないでよっ!)えー、今、・・・・・・」
「!!た、大変です、ターゲット、Tボードに乗ってますっ!!」
「なんですって!?」
「以前、事務員に没収されたはずじゃなかったの?」
「そういえば、自宅にもうひとつ飾ってあったわ・・・」
「自宅までそれを取りに帰ってたのね。」
「なるほど。S堂、現在の消費率を報告せよ!」
「え・・・・・・し、消費率72%、です。」
「今からは、随時報告を頼む。」
「了解!・・・・・・72、72.5%・・・ブツブツ。」

「まずいわ!今日の晴天のせいで消費率が思ったほど上がってないのよ!」
「こ、このままでは・・・・・・間に合わないかも。」
「以前のように、女子トイレに誘導させる作戦は?」
「だめよ、このプロジェクト自体が発覚する恐れもあるわ。」
「そうね。それにもみ消すのにも苦労したし。」 ←生徒全員にGFをジャンクションさせた
「・・・・・・時間がない・・・・・・『S』を投入する。」
「でもそれには報酬を用意しないと。」
「こんなこともあろうかと『会長』から既に渡されている。」
「了解。では『S』とのホットライン、繋ぎます。」

ぷ〜。ぷるるるる〜〜〜。

モニターに映し出された『S』ことサイファー。

「よぉ〜スコール!」
「ホットラインで話すなんて、久しぶりだな。」
「・・・・・・ああ。用件は、わかるな?」
「この回線経由の依頼っていえば、ZLAプロジェクトだろ?」
「当然オレ様への報酬は用意してるんだろうな?」
「・・・・・・ああ。」
「魔女イデア『裏カード・シリーズ』だ。」
「なななな、なんだとおぉおーーーー!?」 ←ブリッジの一同も驚く
「しかも、全種類コンプリートしている。」
「!!!」
「当然、未開封だ。」
「!!!!」 ←既に悶絶しかかっている
「・・・・・・欲しいか?」
「・・・・・・だが、お前にやれるのはその内の1枚だけだ。」
「鬼っ!(くやし涙)」
「安心しろ、それはこの裏シリーズの中でも超レアカードだ。」
「魔女イデアのスリーサイズが記載されていて、しかも・・・(ニヤリ)」
「クッ(そのニヤリには、どんな意味がーーー!?)」
「っつか1枚なんて、セコすぎないかぁ!?」
「裏シリーズは、全部で108枚はあるはずだあーーー!」
「フッ・・・・・・流石に詳しいな。だか、これは鎖だ。」
「お前を俺たちの猟犬にするためのな(笑)」

サイファーは三回廻ってワンをしてみせ、
なんとかイデアカード2枚貰える約束を取り付けた。
契約成立を確認したニーダがS堂前の様子をモニターにだす。
そこにはサイファーに呼びつけられた風神雷神と
慌てて駆けつけてくるサイファーの姿が映し出された。

「いいかお前ら!もうすぐここに校内違反者が現れるはずだ!」
「見逃すなよ、絶対に!!」

その言葉が言い終わらぬうちにやってきた哀れな違反者とは・・・

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